チャレナジー、豪雪地帯でも耐えられる寒冷地向けマイクロ風車の製品「Type A」の販売開始
2023年9月26日
株式会社チャレナジー(本社:東京都墨田区、代表取締役:清水敦史、以下 当社)は、寒冷地でも活用可能な次世代マイクロ風車の製品として「Type A」の販売を開始したことをお知らせします。
■開発背景
当社は、公共施設や企業のBCP対応の一環として、これまでも「災害時にも活用できる耐久性」「優れた静粛性」を兼ね備えたマイクロ風車の開発と製品化に取り組み、2023年1月にはType Dを販売開始しました。
気候変動問題に関連し、温暖化に適応する再生可能エネルギーの普及が注目されています。一方、レジリエンス社会の実現やインフラ強靭化の観点から、寒冷地における再生可能エネルギーの普及も不可欠ですが、課題もあります。一般的に太陽光では積雪による発電量低下や破損リスク、風力発電ではプロペラ型風車のブレード(羽根)への着氷、着雪に伴う破損リスクなどが挙げられています。
この度、当社は、寒冷地の課題を解決するソリューションとして、着氷着雪しにくく、かつ着氷しても破損しにくいマイクロ風車を実現しました。2022年12月より、豪雪地帯に位置付けられる青森県六ケ所村での実証実験を開始し、降雪時での発電を達成するとともに、効率の良い複数台設置方法の検討を進めております。
■寒冷地向けのマイクロ風車「Type A」の概要
「サボニウス型」という方式を採用した小型の風力発電機です。風速が毎秒3メートルから発電でき、14.5メートル以上になると回転を止め、風見鶏のように風を受け流すことで暴走や破損を回避する仕組みです。垂直に伸びた板状の風車が回転して発電する構造で、低回転での発電が可能なため、暴走や騒音が抑えられ、着氷してもアイススロー※1が起きにくい構造になっております。
特徴
(1)凍結に強い特別な塗装を施し、着氷着雪しにくい
(2)着氷着雪しても安定稼働
(3)低回転だからアイススローが起きにくい
(4)寒冷地・豪雪地帯地帯環境の厳しい環境に耐える設計 ※2
※1 風車に付着した氷が、回転により周囲に飛び散る事象。風車周囲の施設への損害や、通行人に被害を及ぼす危険性がある。
※2 耐風速40m/s、耐寒性-10℃(-30℃まで対応可能な仕様を開発中)
■製品サイト
https://challenergy.com/type-a/
■仕様・スペック
■寒冷地における実績
(1)建設・実証期間:2022年10月~2023年3月 ※3
(2)導入技術:寒冷地仕様風力発電機(100W、6基)
(3)実施場所:青森県六ケ所村 ※4
※3 NEDO助成事業にて実証 https://challenergy.com/2023/01/31/nedo-2/
※4 六ケ所村の気象条件: 真冬の最低気温は-10°Cを下回る(国土交通省の寒冷地地域区分3)。
また、降雪・冬季の合計降雪量は300cmに及ぶ(豪雪地帯地帯環境指定)
■株式会社チャレナジー 会社概要
2011年の福島の原発事故をきっかけに日本のエネルギー問題に着目し、世界的にも気象環境の厳しい日本に適した風力発電を普及させるべく、次世代の風力発電機の開発を行っています。チャレナジーは”風力発電にイノベーションを起こし、全人類に安心安全なエネルギーを供給する”をミッションに掲げ、事業に取り組んでいます。