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プレスリリース
2021.11.02

令和3年台風14号に関するフィリピン初号機の状況について

2021年11月2日

この度の台風により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。合わせて、被災地の1日も早い復興をお祈り申し上げます。  

株式会社チャレナジー(本社:東京都墨田区、代表取締役:清水敦史、以下 当社)は、9月7日に発生した台風14号(国際名:チャンス―)の影響で、フィリピン共和国バタネス州の実証機の一部が9月11日に破損し、安全上の理由から稼働を一時停止したことをお知らせします。台風14号は台風の勢力を表す分類では最大のカテゴリー5(※)を記録し、バタネス州に襲来した台風の中でも過去2番目に強いものとなりました。水・電力・通信といった基幹インフラに重大な損傷が発生しており、住民生活に甚大な被害も出ております。
(※)台風を表す階級のひとつでカテゴリー1から5までの5段階に分けられます。カテゴリー5は風速の基準が70m/秒以上です。 

1.フィリピンプロジェクトメンバーの人的被害について
台風14号による当社従業員への重大な人的被害はありませんでした。バタネス州が災害復興の途上にあり、水・電気・通信の供給停止により困難な生活環境下であること、被災によるCOVID-19の感染急拡大の懸念により、従業員の安全へ最大限配慮し、一時的にサイトを離れざるを得ない状況となりました。今後も全従業員への安全確保を継続して参ります。 

2.フィリピン実証機の設備について
2.1 台風通過時の気象状況について
令和3年9月7日に発生した台風14号は、9月11日にフィリピン共和国バタネス州に最接近し、カテゴリー5と同地に襲来したものとしては、1987年の観測以来、過去2番目に大きい台風の襲来となりました。当社がサイトに設置した計測器によると1秒平均風速最大84.3m/sと測定され、10分平均の最大風速は57.6m/sを記録しています。   

2.2 台風時の発電状況について
台風襲来前日の10日夜から風車は稼働を開始し、翌早朝まで正常に運転、風車の最大発電能力である正味電力11kWの発電を強風下でも達成しております。現地時間午前600分に設計上の最大許容回転数に達した為、発電機が正常に停止いたしました。その後、午前810分頃に当社風速計によると台風通過時の最大風速(1秒平均84.3m/s を記録しました。812~904分に台風の目が通過し吹き返しが始まった908分に風速計の接続不良により、風速データ取得が困難となりました。 

2.3 実証機の破損・破損原因について
実証機は、設計上の最大耐風速を超える風速を経験しましたが、タワーや支持アーム等、主たる構造上の問題は発生しておりません。一方で、2翼ある内の片側の円筒と整流版が一部破損しましたが、円筒と整流板の破損原因は飛来物の衝突によるものと推定されます。また、破損による人的被害、二次被害は発生しておりません。なお、現在、安全上の理由から風車の稼働を一時停止しております。 

3.今後の対応について
被害状況に応じて、部品交換・修復等の対応を検討しております。今後も「台風でも発電可能な」垂直軸型マグナス式風力発電機として、台風常襲地域での安定稼働を実現するため、今回の経験を活かし、対策を重ね、改善を図っていく所存です。また、バタネス州の従来の発電も台風により供給不足となっており、1日も早く現地の復旧に貢献できるよう、対策を進めて参ります。 

 ■会社概要
福島の原発事故をきっかけに日本のエネルギー問題に着目し、世界的にも気象環境の厳しい日本において風力発電を普及させるべく、風向風速の変化に強い垂直軸型マグナス式風力発電機の開発を行っています。 ”風力発電にイノベーションを起こし、全人類に安心安全なエネルギーを供給する” 

https://challenergy.com 

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