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2018.01.30

スカパーJSATとの協力活動および共同実証実験の開始について


2018年01月30日

世界初「垂直軸型マグナス式風力発電機」と衛星通信で

世界の離島・山間部での電力・通信サービス提供を目指し

沖縄県で実証実験を開始!

株式会社チャレナジー(本社:東京都墨田区、代表取締役 CEO 清水 敦史、以下チャレナジー)とスカパーJSAT株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 高田 真治、以下スカパーJSAT)は、電力や通信のインフラが脆弱な国や地域を主な対象として、風力発電と衛星通信を合わせたサービスを2019年度中に事業化することを目指した協力活動(以下本協力)を行います。また本協力の第一歩として2018年1月10日より沖縄県で共同実証実験を開始したことをお知らせ致します。

世界の風力発電市場(洋上を含む)は2030年までに9.7兆円まで拡大すると予測されています(*1)。現在、チャレナジーが開発中の「垂直軸型マグナス式風力発電機」(以下マグナス風車)は、強風・乱流下でも安定した発電が可能であり、また一般的なプロペラ風車のように高速で回転しないため騒音やバードストライクといった環境影響も低減できるという特長があります。これにより、プロペラ風車では事故・故障のリスクがあるため設置に適しておらず、従来は高価で環境負荷も大きいディーゼル式発電に頼らざるを得なかった離島・山間部等でも風力発電を普及させることのできる世界初の技術として期待されます。

一方、衛星通信においては離島・山間部等のデジタルデバイド地域への高度な通信サービスの提供や、大規模災害後の災害復興通信を強みとしており、地上の通信機器を稼働させる電源の確保が欠かせませんでした。本協力では、マグナス風車を活用することで、電力供給に課題のあった離島地域や山間部でも地上の通信機器が安定的に稼働できるようになり、また電力供給途絶が懸念される災害の後でも継続的に通信環境を維持することが可能になります。これにより、衛星通信最大のメリットである「いつでも、どこでも繋がる」がより強固なものとなり、スカパーJSATはさらに高度で確実な利用を求める日本国内の災害通信需要に対するソリューションを強化するとともに、電力、通信インフラともに脆弱な東南アジアや太平洋州の島嶼国をはじめとする世界のデバイド地域でのサービスの拡大を目指していきたいと考えています

本協力における、事業化に向けた第一歩として、チャレナジーの沖縄試験場(沖縄県南城市)にあるマグナス風車試験機(以下試験機)にスカパーJSATの衛星通信システムを接続して以下の共同実証実験を開始しました。

【共同実証実験の概要】
期間:2018年1月10日から2019年3月31日(予定)
場所:株式会社チャレナジー 沖縄試験場(沖縄県南城市)
試験機の定格出力:1kW程度
通信衛星JCSAT-2B 通信速度:最大 上り400Kbps / 下り4Mbps 必要電力:最大約45W
実験の目的:
1. 試験機が発電した電力で地上通信機器を稼働させ、衛星通信環境を維持。
2. 衛星通信により試験機の稼働状況を把握できるシステムの運用。
3. 試験機と衛星通信を用いた自律的なWiFiインターネット通信を維持。

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実験局の様子

上記の共同実証実験に先駆け、2017年9月にチャレナジーとスカパーJSATは、経済産業省「平成29年度途上国における適応対策への我が国企業の貢献可視化に向けた実現可能性調査事業」(*2)に共同で採択され、フィリピン共和国において事業可能性調査を開始致しました。同国の離島地域では頻発する台風災害により電力供給と通信環境が遮断されることで、被害が拡大するだけでなく、災害復興が遅れるという課題を抱えています。同国における2017年の台風被災者数は約55万人にも登ります(*3)。さらに、離島地域は平常時でも電力と通信という基礎的インフラが脆弱です。未だに全人口の45%がインターネットにアクセスできない環境で生活しており(*4)、今後電力と通信への需要が急速に拡大していくことが予測されます。

さらに、マグナス風車による安定的な電力供給や通信環境の提供を目指し、チャレナジーとスカパーJSATはアフターサービスの提供も計画しています。導入されたマグナス風車の稼働状況及び保守・メンテナンスのタイミングを衛星通信を用いてリアルタイムで把握するアフターサービス網を構築し、世界のあらゆる国や地域において信頼できるアフターサービスの実施を目指します。

両社は、本協力に限らず、今後も共同で事業可能性調査を実施し、2019年度中にチャレナジーのマグナス風車とスカパーJSATの衛星通信サービスを組み合わせたシステムの提供を目指します。

(*1)World Wide 陸上/洋上風力発電市場の現状と将来展望 2017」富士経済
https://www.fuji-keizai.co.jp/report/index/111607808.html
(*2) 途上国を対象に、我が国企業による優れた技術等を活用した適応分野での貢献の実現可能性や、その効果の測定方法、指標の策定する実現可能性調査を行うことを目的とする事業。平成24年度より実施されている。
http://www.sc.mufg.jp/company/news/inform/info20170821.html
(*3) Asian Disaster Reduction Centerサイト
http://www.adrc.asia/view_disaster_en.php?Lang=en&Key=2243&NationCode=608&Frame=no
(*4) Internet World Stats サイト
http://www.internetworldstats.com/asia.htm – ph

【株式会社チャレナジー】
代表者 :代表取締役 CEO 清水 敦史
設 立 :2014年10月1日
資本金 :4,800万円(資本準備金含まず)
本社所在地 :東京都墨田区八広4-36-21
事業内容  :「風力発電にイノベーションを起こし、全人類に安心安全な電気を供給する」をビジョンに掲げ、台風下でも安定して発電できる次世代風力発電機「垂直軸型マグナス式風力発電機」の実用化に挑戦するベンチャー企業です。現在は、2020年の販売開始を目指し、定格出力10kWの量産開発に取り組んでいます。中長期的には、当該風力発電機の大型化により、水素エネルギー社会を推進し、世界的なエネルギーシフトを実現していきます。
URL :https://challenergy.com/

【スカパーJSAT株式会社】
代表者 :代表取締役 執行役員社長 高田 真治
設 立 :1994年11月10日
資本金 :50,083百万円
本社所在地 :東京都港区赤坂1-8-1 
事業内容 :放送と通信融合のトップランナーとして、アジア最大の17機の衛星を保有する、有料多チャンネル放送と衛星通信を提供している国内唯一の事業会社です。加入者数約300万を誇る日本最大の衛星有料多チャンネルプラットフォーム「スカパー!」を通じて多種多様なエンタテインメントをお届けし、日本・アジア・オセアニア・ロシア・中東・ハワイ・北米をカバーする衛星通信サービスは、「社会の安心・安全・便利」を支えています。
URL :https://www.sptvjsat.com/

以 上

*報道関係からのお問い合わせ先:
株式会社チャレナジー 担当:取締役副社長 宮崎
E-mail:[email protected]

スカパーJSAT株式会社 担当:広報・IR部 広報チーム
TEL:03-5571-7600   FAX:03-5571-1760   E-mail:[email protected]


【PDF】

180130_newsrelease.pdf

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